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元は通訳案内士試験・英検一級受験勉強中に開設したブログ。数年放置後、今後はランニングブログになる予感…?


by yongohingo

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6月の読書記録(その二)

6月の読書記録が途中のままになっていました。残り2冊、紹介します。

George Orwellの1984 。実はもう何年も前に読んでいたのですが、The Master and Margaritaを読んだ後、どうしてももう一度読みたくなって手に取りました。世界中で読まれている作品なので、ストーリーの説明はしませんが、テーマは「全体主義体制下に生きる人間の尊厳」という意味では同じです。George Orwellの作品は他にもAnimal Farm(邦題:動物農場)とHomage to Catalonia(邦題:カタロニア讃歌)を読みましたが、1984は他とは一線を画す、卓越した作品です。当時のソ連を批判する反共主義本と考える人もいるようですが、これはイデオロギーを超えて、人間の集合体という「全体」の中で人間らしく生きるとはどういうことかを問いかける一種の哲学書だと思います。特に後半のSmithとO'Brienの問答は理論構成が精巧で、巧妙に歪んでいて、身の毛がよだつほど恐ろしい。Smithが非人間的拷問に屈し、人間性の瓦解という結論に至る点で、MasterとMargaritaが最後に(あくまでも象徴的に)自由の地に飛び立つThe Master and Margaritaとは異なります。loveという言葉が最後に絶望的な状況で使われているところでは、SuskindのPerfume: The Story of a Murdererを思い出しました。

司馬遼太郎の「二十一世紀に生きる君たちへ」。大阪の司馬遼太郎記念館を訪れた際に、記念館が刊行した自筆原稿付きの本を購入しました。小学校高学年を対象に書かれたエッセイと、医師であり蘭学者であった緒方洪庵の生涯について書かれた「洪庵のたいまつ」が併録されています。「二十一世紀に生きる君たちへ」は易しい言葉で書かれた短いエッセイですが、自筆原稿を見ると推敲に推敲を重ねた作家の真摯な姿勢に胸をうたれます。「洪庵のたいまつ」の「世のためにつくした人の一生ほど、美しいものはない」という冒頭文には、利他の精神を生涯をかけて追及した(と私は思う)作家司馬遼太郎の謙虚さが表れています。何度読んでも胸が熱くなりピンと姿勢を正したくなる、子供たちだけでなく大人にも読んで欲しい名著です。下は司馬遼太郎記念館近くの公園にある文学碑(「二十一世紀に生きる君たちへ」の一節)です。

6月の読書記録(その二)_f0233815_1426166.jpg

司馬遼太郎記念館訪問については、また後日レポートします。
というわけで、6月に読んだ本は計5冊。内2冊は試験勉強の為の本で、6月前半は仕事が忙しく通勤時間も医学論文読んだりしてました。趣味の読書に費やせる時間がもっと欲しいですね。
by yuko_in_kichijoji | 2011-07-31 13:40 | My Library